塗装の基礎

塗装の基礎知識

塗装ついて

新築、リフォーム、日曜大工等・・・。貴方は塗装の基礎を知っていますか?塗装といえば、木を保護したり、美観を高める方法です。従来の日本で使われてきたものに美しい光沢を放つ漆や、木材に浸透させ保護するために柿渋や桐油などに顔料を加えたものがあります。また、一般住宅の塗装には幾つかの方法があり、塗料の種類も様々です。塗装のタイプ別で耐久年数や塗装箇所、コストも異なってきます。ここでは塗装や塗料についてまとめてみました。

塗料の歴史(1)

塗装といえば、塗料が欠かせません。日本最古の塗料は、紀元前5000年からある、漆です。石油製品から作られた物ではなく、自然塗料といわれる塗料です。古来からある塗料こそ、実は素晴らしい物なのです。また、いわゆるペンキと呼ばれるものは、幕末から明治時代にかけてイギリス産のものが輸入されるようになったといわれています。

塗料の歴史(2)

さて、近代に使われてきた塗料は、昭和に入って、石油化学技術の発達により開発された合成樹脂塗料で、この合成樹脂の開発も戦後にはアルキド樹脂、アクリル樹脂、更にウレタン、シリコンからフッ素樹脂と高耐久化の開発が進みました。また、顔料や添加剤の発達により、特殊な機能に秀でた、防カビ塗料、抗菌塗料、遮熱塗料など、また質感やデザイン性の要望から意匠性重視の塗料が開発されました。こうした耐久性や機能、意匠性の豊かさで漆や柿渋などと比較し格段に優れた塗料が登場するにつれ、これらの塗料は姿を隠すことになるのです。

塗料とは

どれ程優れた機能を持つ塗料であったとしても、どんなに耐久性の強い塗料であっても、的確な塗装工程を経て、「塗膜」となってはじめてそれらの機能を発揮できます。塗料と一口にいっても、様々なものがあります。大昔にあった塗料は天然の鉱物で色の美しいものなどを原料としていましたが、最近では石油化学技術の発達により、アクリルやフッ素、エポキシ塗料など様々な種類の塗料が製造されて使われるようになりました。

塗料の成分

塗料の成分は、結合剤、溶剤、添加剤、そして顔料などです。この成分の配合の割合が変わっていることにより性質・性能が変わります。中には太陽の光を反射する塗料や、電波障害にも対応できる塗料もあります。このように、さまざまな成分から成る塗料ですが、一般的には物質の表面を覆うことで保護する膜を形成する、見た目をよくするなどの目的で使われるのが塗料です。

塗料の乾燥機構

一口に乾燥といっても、様々な種類があり、乾燥の遅速や程度などは素地の状態、使用時の環境とも密接な関係があります。塗料は乾燥して初めてその機能を果たす事ができます。

乾燥の状態

  • (1)指触乾燥・・・・指の腹が塗膜にかるく触れたとき、指に塗料が付着しない状態。
  • (2)硬化乾燥・・・・指の腹で塗膜を強く圧した時、塗膜に指紋がつかない状態で塗膜内部の乾燥反応は大部分終了している。
  • (3)完全乾燥・・・・塗膜内部の乾燥反応が完全に終了し固化した状態。

塗装のタイミング

建物は年月とともに塗装した箇所の劣化が起こります。放置しておくと、見た目はもちもん、建物自体の破損に繋がる場合もあります。下記をご参考にしてみて下さい。

  • チョーキング現象がおこっていないかチェック

チョーキング現象が現れた時は塗料の塗り替え時期となります。色が白っぽくなっていませんか?指で触れると指が白くなりませんか?白くなる場合はチョーキング現象が起きています。チョーキング現象とは、紫外線・熱・水分・風等により塗装面の表層樹脂が劣化し、塗料の色成分の顔料がチョーク(白墨)のような粉状になって顕われる現象のことです。

  • 変色・サビがないかチェック
    外壁に触ると手が白くなりませんか?変色・サビは劣化の印です。
  • 汚れ・ヒビ割れがないかチェック
  • 変色・ハガレがないかチェック

主な塗装方法

塗装方法 適応する塗料(粘度) 特徴
ハケ塗り、ローラー塗り 粘度が高すぎないもの 一般的な塗装方法。建築物の外装、床等の塗装に使われる。
エアレススプレー 噴霧の跳ね返りが少ないもの 吹付塗装の一種で、高圧空気を使わず、塗料を高圧にしてその圧力で噴霧する方式。高平滑な塗面を作ることができる。圧空気中の水分を嫌う塗料などに使われる。建築物などの大型のものに対する塗装として使われる。
吹付塗装 噴霧の跳ね返りが少ないもの 自動車を補修する場合の部分塗装などに使われる方法。 塗料を霧状にして高圧空気(缶スプレー、あるいはエアーブラシとエアコンプレッサーを使用)とともに吹きつける。
浸漬塗り 粘度が高すぎないもの 塗料中に被塗物を漬け、その後引き上げる。表面に凹凸が有ったり複雑な形体をしたものに適する。俗称どぶ漬け塗装とも。 漬け込み、引き上げとも時間をかけ、塗料中の泡が付着しないように注意を要する。
ロールコーター 全てのもの 大型のゴムロールに塗料をつけ、これを被塗物に塗布して厚みの一定な塗膜をつくる。主な例として、平板(合板など)にこの塗装法が適している。
焼付け塗装 熱をかけたときに粘度が落ちるもの 一般的に120℃~200℃の温度で30分以上加熱し、塗料を硬化させる塗装をいう。強制乾燥塗装と似ているが、焼付塗装は焼付硬化型の塗料を使用するに対し、 強制乾燥とは自然乾燥タイプの塗料に熱を加え強制的に速く乾燥させることを言う。 焼付塗装には、メラミン焼付、アクリル焼付、ウレタン焼付、フッ素焼付等がある。

その他塗装方法

粉体塗装
粉体塗装は、粉体焼付け塗装とも呼ばれます。静電塗装や焼付け塗装に似ていますが、塗料はあくまでも固体の粉末で、塗膜の硬化は冷却によるもので熱硬化反応を用いていません。粉末状の樹脂(ポリエステル等)からなる塗料を、静電気により被塗物に付着させた後、加熱溶解して塗膜を形成します。
電着塗装
塗膜の膜厚や塗装管理しやすいことから人件費節約目的で電着塗装を採用するケースが増えてきています。塗料と塗装物にそれぞれ違う極性の静電気を負わせて、水性塗料中に被塗物を入れて塗装する方法。塗料は酸で安定させているのですっぱい臭気を漂わせています。。一般的にアニオン電着塗料とカチオン電着塗料の2種類があります。現在の電着塗料のほとんどは、カチオン電着塗料に置き換わっておりアニオン電着塗料はほとんど使用されていません。この理由のひとつとして防食性能が挙げられます。塗料は必ず水性塗料であり、原理としては水を電気分解したときに発生するアルカリ性を利用して中和反応で塗膜を形成させています。
静電塗装
電気的に塗料を被塗物に吸着させる方法で、被塗物を正極(+)、噴霧状にした塗料を負極(-)に帯電させ、工場における連続塗装法として用いられます。
紫外線硬化塗装
熱硬化や乾燥硬化ではないので、乾燥炉が無くても使えるため、現場での作業に向いています。紫外線硬化樹脂をベースとした塗料を使い、被塗物に付着させた後、紫外線を照射し硬化させます。

木部塗装の仕上げ方法

木部を塗装するのにも様々な塗装方法があります。木は、生き物である為、絶えず呼吸をしながら、収縮を繰り返して動いています。この収縮に塗料が対応するのは非常に困難なことです。しかし、塗装をしないと雨水、紫外線などにより木はすぐに腐ってしまいます。よって、定期的な塗替えが必要とされます。主な仕上げの違いを以下にご紹介いたします。

塗りつぶし仕上げ
一般的に破風板、巾木、羽目板、天板などの塗装仕上げに使われます。木に直接塗装を施すタイプ。直に色を塗ってしまうため、木目は消えてしまいますが、塗膜で保護するため、塗料のグレードに応じて耐久性に優れます。
ステイン仕上げ
一般的に屋外木部のウッドデッキ、ガーデンファニチャー、ぬれ縁、フェンス、パーゴラなどの塗装仕上げに使われます。木にステイン(着色)剤をしみ込ませて仕上げるタイプ。木の内部から腐れ等を防ぎます。塗料の膜は出来ず木目が活きて木の風合いが残ります。木肌が直に紫外線や雨水にさらされる為、定期的な塗替えが必要となります。6ヶ月~12ヶ月位の周期での塗替えが好ましいでしょう。防虫防腐剤の配合した防虫防腐ステインと、着色剤のみ(上塗りにクリヤー塗装が必要になります)があります。
クリヤー仕上げ
着色した方が紫外線を通しにくく長期耐久につながります。一般的に玄関ドア、屋内の建具、家具、カウンターなどの塗装仕上げに使われます。透明クリヤー仕上げ。木の上にクリヤー塗料でコーティングをします。木目はそのまま活きますが、木肌の感じはなくなります。塗膜で保護する為ステイン仕上げに比べて耐久性に優れます。下塗りにステイン(着色)塗りすることも出来ます。

外壁材の目安の価格

ここでは外壁材の目安の価格をお伝えします。

セメントモルタル塗りの価格
塗り厚や人工によって大きく金額が変わりますので、施工店に直接問合せ下さい。なお、目安としては、ラス張りと下地・仕上げモルタル塗りで、塗り厚20mm程度とした場合、約4,500円~です。
土塗りの価格
対応頂ける職人の減少により、相場の幅が大きいためあまり参考に出来ませんので、直接職人に確認して下さい。
羽目板の価格
材料費はそれほど高くないのですが、板を一枚ずつ貼っていかないといけないことから、手間が他の仕様よりも高くなる傾向にあります。ただ、トータルの金額としては、サイディングと同程度のようです。

サイディングの価格

窯業系サイディング
定価で1㎡あたり約3,000円~10,000円が相場です。厚みによって価格が大きく変わりますので、注意して下さい。また、無塗装品はさらにリシン吹付けや塗装に1m2あたり約1,500円~4,000円かかることを計算に入れておきましょう。
金属系サイディング
金属板の種類によって価格が変わります。
ガルバニウム鋼板・鉄
定価で1㎡当たり約3,500円~6,000円が相場です。
アルミニウム
定価で1㎡当たり約5,000円~8,500円が相場です。厚みが厚くなったり、車と同様の塗装を行ったりすると1㎡あたり50,000円を超える場合もあります。非常に値段の幅が広いのが特長です。
ALCの価格
定価で1m2当たり約5,500円~10,000円が相場です。また、塗装に1㎡あたり約2,000円~5,000円かかることを計算に入れておいてください。
タイルの価格
下地に何を使うのかによって金額は大きく変わります。主に使われる下地は、窯業系サイディングですが、100mm以上のALCでも可能です。目安は安く見ても、1㎡あたり約9,000円以上はかかる計算になります。

壁塗装の適正費用を知るコツ

外壁塗装はトラブルが多い業界だと言われていますので、特に業者を比較することが重要です。費用の相場を把握しておけば、業者の提示した見積もり金額が適正かどうかの判断が出来ますし、値引き交渉もしやすくなります。また、相場を把握しておけば、市場の価格動向を考慮しながら、契約タイミングや予算を立てることができます。外壁塗装の費用の相場を知るには、一括見積もりサービスを利用して、2社以上の業者から見積もりをとってみるのが確実です。費用やサービス内容を比較し、費用の相場を把握しておくことが重要になります。